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隠匿シリーズ☆番外編
第9章 突然の招待



「おめーら、誰が解らないと言った? こんな施設が揃ってねー場所じゃあまともな検査が出来るわけねーだろ。大体からして、これが奇病だぁ? 身体が縮むなんて見たことも聞いたこともねーよ」


 ハルはシズを治療するため、多岐に渡る研究をしてきた。そこで得た知識を余さず思い出してみても、病気などではないと結論付けざるを得ない。


「では他に原因があると……?」


 レオが猜疑心と期待感を込めて訊ねてくる。


 と、そのときだった。


 ──バーン!


 轟音が響き渡ると共に、開け放たれる窓。そこに黒い外套〈ガイトウ〉をはためかせる怪しげな女が立っていた。


 突如として現れた女の登場に、レオはアリエッタを庇い、その彼らを庇うようにジョシュアが咄嗟に立つ。ハルとナツもまたシズを背に隠した。


「そのとーーーりっ! これは病気なんかじゃなくってよ!」


 漆黒の豊かな髪を頭部でひとつに束ね、目許は紫色に縁取られ、血のような赤い紅を唇に引いたその女は、ハルたちに向かい指を突き付けている。


「誰だ!? 名を名乗りなさい!」


 ジョシュアが子供ながらに勇ましくその女に鋭い声を飛ばす。





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