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秘密の香り
第13章 秘密の代償
お雑煮を作りながら
圭吾さんにお雑煮を作れなかったことを悔やんだ

敦が帰宅するまでまだ時間がある
バックの中の洋服を片付けていないことを思い出し
慌てて洗濯機にかけた

私はソファに深く座り
圭吾さんへメールをした

年末年始のお礼と
お雑煮を作れなかったので
次回はお雑煮を作りたいと…

お正月は終わってしまうけれど
あんなにおせちを喜んでくれたから
お雑煮も食べてもらいたかった

すぐに返信は来て
1月の木曜は全て空いていること
お雑煮を楽しみにしている、と書かれていた

早くまた会いたい…

木曜日が楽しみです
また連絡します、と伝え
携帯をソファの前のテーブルに置き
ソファに寝そべり目を閉じる

携帯が震え確認すると
連絡待っているよ、と返信がきて
それ以上は返さず携帯を胸に抱いた

うとうとしていると
玄関が開く音が聞こえ私は身体を起こした

リビングのドアを開けると
敦がお土産の袋を持ち歩いてくる

「ただいま!」

「おかえりなさい」

私は荷物を受け取りソファの横に置いた
そして携帯を手に取りキッチンへ行く

「お疲れさま…いまお茶淹れるね」

「うん、ありがと」

やかんを火にかけお湯を沸かす

「桃香…明けましておめでとう」

後ろから抱きしめられて首筋にキスをされた…

「明けましておめでとう…」

「ごめんね…留守にして…」

「ううん…お義母さんはどう…?」

「いい気晴らしになってる…たぶん大丈夫だと思う」

「良かった…」

「おかげさまで…なぁ…初詣行こっか…」

「そうだね…」

「沙穂ちゃんとは言った?」

「ううん…」

「あ…」

敦がお雑煮の入った鍋に手を伸ばし蓋を開けた

「やっぱり!嬉しいな、お雑煮食べたい」

「うん、食べよう…いま用意するね」

私は鍋を火にかけお雑煮を温めた

美味しいとおかわりまでしてくれて
久々に敦の笑顔を見た気がした。

















































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