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秘密の香り
第16章 秘密の重み
気をつかってばかりの
お義母さんがいる日常…


平日はお義母さん…
土日は敦がいる

すぐに会いたいと思っていたが
圭吾さんとは会えずにいた…



月曜日の午後、沙穂から電話が来て
久々に心が緩んだ


私はリビングから寝室へ移り
沙穂との会話を続けた


『あれから…圭吾さんとはどうなった…?』

言葉に詰まる…

『ごめん…この前は不倫だなんて言って…』

「ううん…」

『ねぇ、今日電話したのはさ…美咲の結婚式の話!』

「うん」

『航空券、もうとらないといけなくて…でね…みんなで一緒に行くなら智也がまとめてとってくれるんだけど…』

沙穂の声が曇る

『あの…実は…美香さんも来るみたいで…』

ズキン…

「そうだよね…瞬さんとお友達だろうし…」

『私と桃香は…ふたりで行こうか?私は…それでも構わないから…』

「ごめんね…気をつかわせちゃって…」


『ううん…』

「G.Wのことだし…ちゃんと敦に話してから…日程決めるね…明日には返事するから…」

『うん、じゃあ…決まったらすぐ知らせてね』

「うん、すぐ連絡するね」


電話を切ったあと
その場からしばらく動けなかった


美香さんが来る…


その事実に
酷く動揺した


携帯を見つめ…
圭吾さんに想いを馳せた


圭吾さんとは
時間を見つけては
メールをしていたが

会いたい、とは言えなくて…

圭吾さんも
簡単には会えない状況を理解してか
会おうとは、言ってこなかった…


すごく…すごく…
会いたい…

自分のその気持ちに
押し潰されそうになる


普通にしなきゃ…


そう思い直して
立ち上がり、リビングへと歩く


キッチンではお義母さんが
美味しそうなクッキーを焼いていた















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