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あなたの面影
第10章 告白
「明日も休みなんだし泊まればいいのに」

一仁さんは少し不服そうに私を引き止める。

「着替えとかないし流石に駄目です」

本当は私も名残惜しいけど今日は帰ると決めていた。

「じゃあ俺が瑞波の家行くよ」
「駄目」

本当はもっといたいけど心を戒めて拒否する。

いくら好きでもだらだらと一緒にいすぎるのはよくない。
けじめをつけて線を引く。
それが依存しすぎないコツだ。ついでに会えない時間も愛を強く育てる。

残念そうな彼に玄関先で別れを告げて家へと向かった。

ライブから始まったこの二日のことを思い出すとつい顔が緩んでしまう。
一仁さんの性癖カミングアウトは逆の意味で驚きだったけど、本気でぶつけてきたプレイは流石自分でドSだと言うだけのことはあった。


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