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あなたの面影
第3章 追憶
名執さんは時おり合いの手をいれる程度で黙って頷いてくれるだけだった。

その姿が聡志のようで、私は言葉が止まらなかった。

まるで記憶喪失になってしまった聡志の記憶を呼び覚まさせるかのように、熱心に想い出話を聞かせ続けた。

思い出して、聡志。
これなら覚えてるでしょ?

そんな気持ちで彼の心に語りかけていた。


「なるほどな……」

聡志が失踪してしまったところまで話すと、名執さんは溜め息混じりの声でそう呟いた。

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