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あなたの面影
第3章 追憶
「あっ……すいません。つい調子にのって話し過ぎまして……」

妄想から醒めた私は時計を見る。
既にバーに入ってから二時間も経過していた。
そんなに長い時間、私は話してしまっていたんだ。

「いや。ありがとう……すべて話してくれて」

ロックのウィスキーを舐めるように飲みながら小さく笑ったその横顔は、やはり聡志と瓜二つだった。
アルコールで鈍っていた脳が、ヒリッと焼けるように熱を持つ。

「それじゃ確かに……瑞波も戸惑うよな……」

グラスを置いた名執さんは私の顔を見詰めた。
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