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あなたの面影
第1章 再会に似た出逢い
身支度を済ませた私の姿に「えー!? もっと化粧してコンタクトにしなよ!!」と亜利紗は不服そうだった。
彼女がそう言うということは私的には成功を意味している。
人前に出て失礼がないレベル、というのが大切なだけだから。

亜利紗は昔から綺麗に整えている。
部署内では『姫』などというあだ名をつけられているくらいだし。
目鼻立ちのハッキリとした顔立ちは、まさにそのニックネームに相応しい華やかさがある。

コンパに向かう道すがらも通りすぎる人はみんな亜利紗の方に視線を向けていた。
さすがだなぁと感心さえしてしまう。

私は聡志にさえ気付いてもらえれば、それでいい。

写真で一度だけ亜利沙の写真を聡志に見せたことがある。
「綺麗な子でしょ?」と少し自慢げに言ったら、「そう? 俺は瑞波の方が綺麗だと思うけど?」と真顔で返された。
それで不覚にも胸がきゅんとさせられたことを思い出す。


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