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『うぅ』としか鳴けない
第5章 屋外
翌日、スッキリした顔の灯子は、部屋の窓を開け放ち、外の緑をみつめ、マイナスイオンいっぱいに深呼吸をしていた。

『おはよう、灯子。』

『おはようございます、御主人様。』

『朝食前に、お散歩しません?とっても気持ちのいい朝だわ。』

『そうだな、少し歩くか?』

『ええ!参りましょう!』

奴隷と肩を並べて歩くなど、ありえないことだった主にとって、今こうして歩いていることが、どこか不思議な気分だ。

『灯子。』

『はい、御主人様。』

『野外デビューするぞ。まあ、屋外とでもいうか、家の近くの辺りからな。』

『はい…』

『不安か?そうだな、不安だな。でもやる。お前も外の開放感できっと好きになる。さあ、とりあえず帰って飯だ。』


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