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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第61章  《其の弐》 
「何をご覧になっていらっしゃいますか?」
 そっと背後から声をかけると、良人の肩が微かに揺れた。
「申し訳ございません。愕かせてしまいましたか」
 弥子は良人の傍らに、寄り添うように端座する。
 嗣道が振り向き、笑顔を見せた。
「空を眺めていた」
「空を―」
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