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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第61章  《其の弐》 
 その約束を守ることが、これからの弥子の生涯をかけての仕事になるだろう。
 弥子は腕の中の小さな姫を力一杯抱きしめた。
―今日よりは、私がこの姫さまの母代わりとなろう。
 決意を滲ませた瞳でもう一度、庭の片隅を見つめる。
 日毎にうららかさを増してゆく春の光が白い花房をやわらかに包み込んでいる。その光を眺めている中に、弥子の心もふわりと温かくなってゆくような気がした。
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