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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第13章 《巻の参―驟雨―》
「ごめんなさい、私はやっぱり誠吉さんとは一緒になれません」
「どうしてなんだ?」
 低い声に、泉水はたじろいだ。
「どうして、俺じゃあ駄目なんだ」
 泉水はいまだに夜毎見る夢を思い出した。闇の向こうから自分を呼び続ける声、自分を探し続ける人を思った。
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