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乙女☆大作戦
第2章 女
「まずは何をしたらいいの?」
同期の飲み会から数日後、内線で山崎から
今日、第1回目の作戦会議だと言われた。
別に彼氏がいない私はいつでもOKだ。

「お前、橋本さんのメアド知ってんの?」
「知らないよ」
「はぁ?全て1からなの?」
「だって別に知り合いでもないし、飲み会で一緒になったこともないもん!」
「んじゃなんで橋本さんなんだよ」
「受付に座ってるとね。人間関係ってよく見えるのよ。
上司にへいこらしてるのに、部下には嫌な奴とか。
受付嬢には調子いいくせに、部の女の子のこと馬鹿にしたりとか」
「・・・・へ~・・・」
「橋本さんはね、裏表がないの。
私たち受付嬢にも優しいけど、部の女の子にも優しいのよ」
「・・・・」

「あんたたち経営管理はお忙しいから、女子社員に
優しくする場面なんてないかしらね?」

多少のイヤミも含んでそういえば

「お前さぁ。同期とは言え、『あんた』っていうのやめろよ」

なんていう。

「じゃぁ、あんたも私のこと『お前』って言わないでよ?
あんたのオンナでもあるまいし」

「・・・・わかった。美咲ちゃんって呼ぶ?」
「はぁ?バカじゃないの!あんたバカじゃないの?
美咲ちゃんなんて受付で呼ばれたら、翌日には社内で私はあんたの彼女になってる!
社内報にも載っちゃうかもね!広報の柳下さんが取材に来るよ!」
「―――それもいいな」

なんて真面目な顔をして
私の視線をそらさずに言うから

「勘弁してよ」
と、ため息混じりに言ったら
「そんなに嫌かよ?」
なんて、真剣に聞いてくる。
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