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やさしいキスをして?
第6章 さよなら?

コチ、コチ、コチ…
自分の部屋なのに、妙〜に緊張する。時計の針がうるさいなんて、普段なら絶対思わないのに。うぅ…親友相手に何でこんなに強張ってんの、あたし……
『お待たせ。おばさんがちょうど、紅茶いれてくれたよ。』
マドカはお盆を手に部屋に入って来た。
『今日も寒かったよね、あったかいうちに あさひ飲んで?』
マドカはいつもどおりの笑顔だ。あたしの好みを知ってて、熱いうちにとストレートの紅茶を勧めてくれる。マドカはちょっと猫舌で甘党。お砂糖を溶かして、クルクル混ぜている。
『いつもこんなに遅いんだね。最近は日の入りも早いから、帰る頃は真っ暗だね〜。』
マドカは窓を眺めながらのんびり話す。…あたしを気遣ってるのかな?なかなか核心に触れてこない。

