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Only you……番外編
第1章 社長室の中は

申し遅れましたが、僕は社長の恋人でもあります。と、いうか、むしろ僕達は夫婦に近い関係。もちろん指輪だって、左手の薬指に収まっている。
「社長、会議は絶対にサボらないでくださいよ」
念を押しておく。この社長、すぐに会議から逃げたがるのだ。自分の会社のことなのに……。おかげで僕は苦労しっぱなし。
「ヤダ。透真と久々にデートするんだ!」
「……。そんなこと言われても困ります」
「ヤダ!」
突然僕を見つめる。そんなに真っ直ぐに見つめられると、僕は逃げられない。だから駄目なんだよな。社長に甘すぎ。
「……会議には出てください。その代わり、夜はずっと付き合いますよ」
「ほんとか?」
「はい」
嫌気がさすほど社長に甘い。ホントに。
飛び跳ねて喜ぶ社長の姿をみて、微笑んでる僕って一体?
とりあえず、動きの激しい社長を捕まえて、抱きしめる。
「貴正、楽しみにしてるからな」
「会社では社長と呼びなさい」
そんな風に言いながらも、僕を拒否しない。僕はそのまま、貴正にやわらかく唇で触れた。
こんなことしちゃう、僕――東 透真(あずま とうま)――って一体???

