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Only you……番外編
第11章 内心

「社長」

私と透真は社長室にいた。目の前には小さな社長。気づかないうちに随分と痩せたようだった。

今日は報告をするために、ここに来たのだ。

「私と透真で、やっていけます。どうぞ安心して、引退してください」

ふっと伯父は笑う。

「やっぱりな。私は見る目があったようだ」

何のことか分からずに、私たちは首を傾げた。

「2人とも鈍感なんだもの。特に自分の気持ちにな」

伯父は私に手を差し出す。きつく握手を交わした。

「貴正。お前に後は任せる」

「はいっ!」

そして、透真とも握手を交わす。透真は照れながら手を握っていた。

「貴正は何をしでかすか分からないが、頼んだぞ」

「もちろんです」

「え? ちょっとー!!」

真面目に言葉を交わす2人に私は文句をたれた。

――私が“何をしでかすか分からない”だなんて、失礼な。

――私はいつも真剣に生きているのに……。 


――でもとりあえず。




――今最高に幸せだ!



  番外編 貴正視点  END
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