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ラブ☆ファイト!!
第3章 さん
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「おま、千秋と会ってどうするの?」
栄介の質問に、はっとする。
そうだ、あたしは、千秋と会って、何がしたいんだろうか?
類と出会う前までは、"漠然と千秋に会いたい"としか思っていなかった気がする。
でも、今は?
"昔の仲間と、恋に、決着を着けたい!"
そんな風に、変わってしまった。
あたしは一条院の人間だから、
類を、裏切ることは、絶対に出来ない!
母さん云々よりも、何故か血が騒いでる。
血が類を、求めている。
類の髪や手に触れたい。
もっと、あたしに構って欲しい。
もうシカトされたくない。
話しかけられて、嬉しい。
抱き締められると、恥ずかしいけど、嬉しい。
何よりも、類を見ていると、ドキドキするんだよ。
こんな気持ち、あたしは知らない。
千秋といてドキドキすることは、一度も無かった。
果たしてあれが恋だったのか、そうじゃなかったのか、確かめたいだけなのかも知れない。
あたしは、気がついてしまった。
千秋のことが忘れられないのは、きっとさよならも言わずに、消えてしまった事を、後悔しているから。
ずっと傍にいろって、言われて、うんと返事をして、嘘をついてしまった事を、謝りたかった。
それだけなんじゃなかったのかな?って、
「なあ、玲?よりを戻すとかの話しじゃなかったら、会わせてやってもいいぞ?」
「違う!突然消えてしまった事を、謝りたい。それだけ」
「謝りに行って、後悔するかもよ?」
「なんで?」
「おま、世間を知らなすぎる!素直に一人を信じるのは、良いことだが…千秋は、玲が思っているよりも、最低だ。」
「それでも、会いたい!」
「……そうかよ…後悔したって、しらねぇーよ?」
「このまま、はっきりしないままでいるよりも、ずっとましだ!」
「……わかったよ」
「栄介!?」
栄介は、駐車場の方へスタスタと歩いて行く。
バイクのメットを投げて来た。
「来い!千秋に会わせてやる!」
‥
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