この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ラブ☆ファイト!!
第5章 ご
チュンチュンと雀の鳴く声が聞こえる。
ハッとしたら、窓の外が明るくなっていた。
いつの間にか眠ってしまったのだろうか?
そうだ、千秋は?
何処に行ったんだ?
キョロキョロしていたら、トイレの流す音が聞こえてきて。
キッチンの横に扉がある。
その扉から千秋が出てきた。
「よう、玲!!」
彼は飄々としていた。
「千秋、久しぶりだな?」
「…確かに、久しぶりだな!」
「元気だったか?」
「まあな、夜、女がいたろ?」
「ああ、その女なら、帰ったよ。」
「まじか?やり損ねた!あーあ、つまんねぇ~!」
千秋は、つまんなそうに欠伸をして、タバコをくわえた。
途端に、彼の持つ空気が変わった。
「で、何しに来たんだ、てめー」
「千秋に会いに来た。」
「あ?突然消えておいて、今更何なんだよ!」
「謝りに来たんだ、2年前、突然消えて、ごめん。」
「今更、謝られてもな?」
千秋は、あたしの事を、なめ回すような目付きで、下から上まで見てきた。
「へぇ?少しは女らしくなったじゃん?」
「は?」
「2年前までは、男みたいだったよな?」
「…なに、言ってんだ、お前…」
「バカみたく喧嘩が強くて、髪が短くて、女っけゼロ!2年前のお前は抱く気にもなれなかったわー」
「じゃあ、千秋があたしに手を出さなかったのって…」
ヤバい!むかつく!2年前のあたしを、侮辱してるよ、こいつ。
「単に色気が足り無かったからだろ(笑)」
「………」
千秋が近づいて来た。
そして、あたしの腕を掴んで、そのまま畳に押し倒された。
千秋の目は、あたしを見てない。
最初から千秋は、あたしのことなんて、見てなかったのかもしれない。
一体、こんな男に、どうして会いたいと思っていたのか、不思議に思ってしまった。
「へぇ、今なら、抱けそうだな?」
「‥!?」
「お前、俺に会いに来たんだろ?」
「は?」
「俺のことが忘れられずに、抱かれに来たんだろ?」
千秋は、目を見開き、あたしに怒鳴る。
「「おとなしく、やらせろや!!」」
‥