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第5章 〜揺れる心〜

ー桐生ー

一体、何があったんだ…。
おそらく一晩中泣いていたのだろう、目が
かなり腫れていた。

昨日の夕食までは何事もなくいつも通りの
柚子だった。
その後、部屋まで送って行き別れた…。

あれから柚子に何があったのか…。

あの夜私はあやめを呼び出し、ハッキリ
自分の気持ちを伝えた。

……まさかっ……見られた？……

今思えば、あやめがあっさり引くのもおか
しい。

あやめはその場に柚子が居る事を知ってい
たのではないか？

……もしかしたら、あのキスも……

私は柚子に見られていない事を祈った…。