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恋のリサーチ
第6章 夢にむかって・・
麻耶が手をあげると、奥から

2人のホストがやって来て、私たちのテーブルに着いた。

そして1人が麻耶に何かを渡し、それを麻耶が

私に差し出す。名刺だ。



「これは?」


「これ、聖夜さんの新しい名刺です。

 もう出来上がってきてて、

 紺ちゃんがきたら渡しておいてくれって。

 いつでも店に遊びに来いって、聖夜さんが」


名刺の聖夜の名前の上にはしっかりと

店長、と書かれてある。

銀座店店長・聖夜



「ありがとうございます。必ずいきます」


「ええ、ぜひ!

 さ、話も無事伝えた事だし、

 紺ちゃん、今夜は好きなことして遊んでよ」



あとから来た2人もグラスにワインを注ぎ、

私と麻耶のグラスにも注ぎ足してから、

大きな声でもう一度かんぱ~い!とグラスを鳴らした。


なにがしてみたい?と麻耶に聞かれても

こういうところで遊んだことがないからよくわからない。

そう言えばテレビで見たことがある、

グラスがいっぱい積まれて上から

シャンパンを注ぐっていうのは知っている。

それを言ってみると、



「シャンパンタワー?

 お~!けっこうな遊びしてくれるねぇ。

 でもまあ聖夜さんのツケだから、

 いいか!やっちゃうか!」



急に男たちははしゃぎだし、さらに2人のホストが

ピラミッド型に積まれたシャンパングラスの山の乗ったテーブルを

そろりそろりと押してきた。


なんだかよくわからない掛け声をかけながら

星のきらめきを放つシャンパンが上から下へと伝っていく。

キラキラしていて、見ているだけで十分楽しめる。


何人ものイケメンたちに囲まれて、

ちょっとだけ身を固くしながらも、でもしっかりと

顔をたるませて笑い転げて、楽しい夜を過ごした。


ここに聖夜がいたら・・

時折頭をよぎったが、

麻耶をはじめ私を楽しませてくれる男たちに

感謝の気持ちを込めて、笑い続けた。





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