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第12章 いい湯、旅立ち

(遅いぞ、兄貴！どうせ板さんが切っておいたのを並べるだけだろうに、何でこんなに時間が…まさか『つまみ食い』してんじゃないだろうな？)


厨房に急かしに行こうと腰を浮かせた時、
「皆さん、お待たせいたしました」
ようやく廊下側の襖が開く。


「「「おおおおッ!!」」」

達彦が運んできた『ごちそう』に、大虎たちの酔いがいっぺんに吹き飛んだ。




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大虎(ｵｵﾄﾗ)＝泥酔した人