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例えば、こんな...
第8章 女子高生と先生と #1
どちらかといえば女に不自由したことはない。相手に逃げ腰になるとか、柄じゃない。
でも河合は教え子で、手を出すどころか悟られてもいけない。
絶対に、隠し通す……

幸い河合に会うのは週三回の授業だけ。夏休みの補習も担当してはいるが、彼女が希望する事もないだろう。

もう一度大きく息を吐く。
頭を起こし、車をスタートさせた。誰もいない駐車場を後にして、車道に滑り出す。
ふと思い出した桐生先生の言葉。
『斎藤先生なら、真純ちゃんに悪い事はしないでしょう?』

「……出来ねぇよ」
一人車内に呟いて、河合の事を頭から追い払った。


続く...
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