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銀剣士の憂鬱
第18章 一緒に

「ま、魔物に襲われたときにっ!あれは...やっぱりまだ薬が効いてたせいだったんでしょうか??

でも、サラ!今、ぐりんって体勢変わったの、なんか良かった!!」

「知るかっ。もう寝るっ!」

すっかり萎えてしまったサラはさっさとカイルを引っこ抜いて、自分の持っていた毛布にくるまるとそっぽを向いた。

「あぁっ、サラ...そんなに怒らないで下さい。」

「どうしてくれるんだ??

...その、初めてだったんだぞっ!!」

「どうしたら、サラに気持ち良くなってもらえるか考えた結果です...」

サラはカイルをなじりつつも、それ以上は言わなかった。


(そうだよな...

考えてみたらチェチェは相当な凌辱を受けたんだった。
それに比べればあれぐらいなんてことないのか??)


「もういいっ!」

「サラぁ...」


(でも、こいつはこいつなんだよな。
しょうがない。
魔物を相手にするって決めたんだしな。
付き合ってやるかな。)


サラは不思議と恐くなかった。


「そういえば、お前は私と一緒に今まで同類の魔物を倒してきてたけど、あれは平気だったのか?」

「あぁ、さすがに同族だったら勘弁して欲しいですが、魔物の世界は弱肉強食です。
弱い方が悪いんです。

それにサラはよっぽどのことがない限り、無益な殺生はしなかったじゃないですか。」

「分かった...

北の国で暴れてるでかい魔物に懸賞金が出てる。金がないから稼がないとな。
明日は早くから出発するからもう寝ろ。」

「明日からもサラと一緒なんですね♪
拗ねてるサラもかわいいですよ。」

カイルは毛布の上からサラをぎゅっと抱き締めた。

「お、おいっ!」

サラは照れながらもカイルの温もりを感じていた。


その後、二人が自分達に合う愛し方を見つけるのには少しの時間がかかった。

けれど、サラは一人ではない、かけがえのない大事な人と一緒に過ごせる旅を楽しんだ。





終わり
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