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銀剣士の憂鬱
第17章 本当の姿
(世話にはなったけど、とんでもない奴等だったな。
あの言い方からするとやっぱり私が好きだなんて、嘘だったか。
男なんてもううんざりだ。)
屋敷の外に出ると、仕事を終えて片付けをしている庭師がいたので、チェチェのことを聞いてみると、屋敷を出てその先の森の方に走って行くのを見たとのことだった。
サラは庭師に礼を言うと、ついでに馬小屋の場所を聞いてからその場を去った。
馬小屋には僧侶に買ってもらった自分の馬が他の馬と一緒にのんびりと過ごしていた。
番をしていたものに礼を言うと、馬を連れて急いでチェチェの後を追った。
(チェチェも何を考えているのか全く分からないな。
あいつはクリスに気があるんじゃなかったのか?
それともあいつの本性を知って、泣きながら屋敷を去ったのか?)
サラはチェチェの気持ちも行動の意味も全く分からなかった。