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「好きより先に、キスをして…」
第1章 「出逢い」
私には、5歳離れたお兄ちゃんがいる。
でも、そのお兄ちゃんとは、血の繋がりがない。
あれは、私が5歳位の頃だったのかな?

「ねぇ、美咲?明日は、二人で港の見える丘公園に行かない?」
と、ママが言ってきたので、翌朝、お弁当を持って遊びに行ったの。

「あまり遠くに行っちゃ、ダメよ。」
と、ママとお約束したのだけど、気付いたら、公園の奥の方に来てて、怖くてしゃがんで泣いてたの。

「ママ~、どこ~?」

どれ位、泣いてたのかな?

「あれ?君、なんで泣いてるの?どこか、ケガとかしたの?」

泣きながら、上を見上げると、知らないお兄ちゃんが少し困ったような顔で言ってたの。

「みさのママがいない~っ!」

「みさ?君、みさちゃんって言うの?」

「うん。」
泣きながらも、頷く私。

「じゃ、一緒にママのとこ行こうか。」

と、知らないお兄ちゃんと手を繋いで、公園に戻ると…

「あっ!!美咲~っ!どこ行ってたの!!探したじゃないの!」って、ママが少し怒りながら、ギュッてしてくれた。

私は、泣きながら、

「あのね、このお兄ちゃんがね、連れてきてくれたの。」

「そっか、りっくん、ありがとう。」

と、ママが知らないお兄ちゃんの頭をヨシヨシしてた。

「あっ、みさもみさも~!」

って、ママに言ってヨシヨシしてもらったな。

すると、そこへ…

「おっ!やっと、見つかったのか!淕が連れてきたのか?偉いぞ!」

と、知らないおじさんが言ってた。

「美咲、あのね。」

「なぁに?ママ。」

「明日から、このおじさんが、美咲のパパで、このお兄ちゃんが、美咲のお兄ちゃんになるんだけど。」

と、言っていたけど、当時の私に判る訳もなく、その日あった出来事や言葉を今も鮮明に覚えてる。
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