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オオカミ君のホンネ
第7章 おとなりさんちの肇くん
肇side

なんでコイツってこんな俺の為に優しいのだろう。

コイツは俺と会ったのは,二年前が初めてだって思ってるんだろうな…俺は小学生の頃から染詠に会ってた。コイツが覚えていないだけで。
染詠は、俺達先輩の中でも一際人気者だった。「可愛い」「カッコいい」って。でもコイツは彼女をつくらなかった。居るなんてウワサ聞いたこと無かった。
次第に、「男が好きなんじゃ?」「ホモなんじゃ?」なんてウワサが出回った。

違うんだよね。

知ってるのは俺だけ。

彼は人間不信だった。

周りの女の子が好きだと言っても,信じられないのだろう。
俺は思い切って告白したさ。
そりゃあ無理だろうな。
でも染詠は違った。


「俺のことだけ見て,忠誠を誓うのならいいよ…俺だけ愛するのなら」




そのときに俺の理性が狂った。


「最低だな俺…」
俺がつぶやくと、染詠は寂しそうに俺を見てキッチンに消えた。













「おい。テメェ,染詠にもう一度手エ出してみろ。次はぶっ殺す。」

…あぁ…君か…君でもいい。


誰でもいい。


俺を慰めて欲しい。
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