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嘘でもいいから
第5章 初めてを貴方に
向井さんの顔が見れない…
私は顔を覆って泣いていた。


処女だからなんなの…?


麻実に最後に言われた台詞も
それだった。

なんでこんなに恥ずかしい格好で
そんな恥ずかしいこと…


でも、その時私に聞こえてきた声は
想像したものとは全く違っていた。
舌打ちと共に聞こえてきたのは
向井さんの呆れたような声…


「処女って…勘弁してよ〜
元カレと長くなかったっけ?」


忌々しそうな声…
状況がよくわからない。


「俺ね、ポリシーがあるんだ。
処女だけは絶対抱かない。
面倒なことになるのは困るからね。

…この続きは優花ちゃんが
オトナになってから考えるわ〜
まぁ、かわいいのは事実だし?」
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