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王子と専属メイドの戯れ
第4章 クラス

「ここの単語は非常に重要です。とくにwhat forで聞く疑問文はwhyと同義の…」
なるほど。教科書に書いておかなくては!
わたしは言われたところに綴りを書いてメモをとります。
ふと西園寺さんが身じろぎし、わたしのメモを覗き込みました。
お互い教科書を見る姿勢になったので、わたしの膝と西園寺の膝がぶつかりました。
「あっ…すみません…」
小声で恐る恐る伝える。
もうなにかをする度怖いです…。
無意識に体が硬くなってしまいます。
「………」
西園寺さんはぶつかったままの膝もそのままに、わたしのメモをじっと見て、人差し指でトントンとその場所を叩きました。
わたしは自然とそのメモに目を向けます。
「スペル、間違ってる」
西園寺さんが先生に聞こえない程度のささやき声でわたしに言いました。
「えっ…?」
わたしは思わず顔を上げて西園寺さんを見ると、思いのほか近くにあった西園寺さんの顔にびっくりしてしまいました。
「っ……」
白い肌に切れ長の瞳が真っ直ぐわたしを見ています。
光騎さまのような端正な顔立ちなのが、すぐにわかりました。
思わず息をのみます。
「ここ…」
西園寺さんは視線を教科書に戻してさらに顔を寄せて間違っているらしい所を教えてくれます。
声が耳に近くて…
光騎さまの先ほどのささやきを思い出してしまいます……
「あっ、ほ、ほんとですね…わたしったら…」
また頬が熱くなっている気がしました。
わたしは誤魔化すように顔をそらし、教科書のメモの修正に意識を集中させようとしました。
ですが、西園寺さんはそうさせてくれませんでした。
なるほど。教科書に書いておかなくては!
わたしは言われたところに綴りを書いてメモをとります。
ふと西園寺さんが身じろぎし、わたしのメモを覗き込みました。
お互い教科書を見る姿勢になったので、わたしの膝と西園寺の膝がぶつかりました。
「あっ…すみません…」
小声で恐る恐る伝える。
もうなにかをする度怖いです…。
無意識に体が硬くなってしまいます。
「………」
西園寺さんはぶつかったままの膝もそのままに、わたしのメモをじっと見て、人差し指でトントンとその場所を叩きました。
わたしは自然とそのメモに目を向けます。
「スペル、間違ってる」
西園寺さんが先生に聞こえない程度のささやき声でわたしに言いました。
「えっ…?」
わたしは思わず顔を上げて西園寺さんを見ると、思いのほか近くにあった西園寺さんの顔にびっくりしてしまいました。
「っ……」
白い肌に切れ長の瞳が真っ直ぐわたしを見ています。
光騎さまのような端正な顔立ちなのが、すぐにわかりました。
思わず息をのみます。
「ここ…」
西園寺さんは視線を教科書に戻してさらに顔を寄せて間違っているらしい所を教えてくれます。
声が耳に近くて…
光騎さまの先ほどのささやきを思い出してしまいます……
「あっ、ほ、ほんとですね…わたしったら…」
また頬が熱くなっている気がしました。
わたしは誤魔化すように顔をそらし、教科書のメモの修正に意識を集中させようとしました。
ですが、西園寺さんはそうさせてくれませんでした。

