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あなたと×××
第8章 *あなたとウェディングベル*
「おっと…大丈夫か、鈴香?」

フラついた私を支えてくれたのは、スーツ姿の鳴海君だった。


ああ、良かった。
やっぱり さっきのは夢だったのね。

「いきなり こんな話を聞いたら貧血になるのも無理ないよな。本当にごめん」

ホッとする私と対照的に、鳴海君は今にも泣きそうな顔をしている。

「俺が心から愛しているのは鈴香だけだ。それだけは信じて欲しい」

「ええ、もちろん信じているわ」

「ありがとう…この手で君を幸せにしたかった。だけど、たった一度のあやまちとはいえ俺の子を妊娠したカノジョを見捨てることはできない。さようなら、鈴香」

美しい涙を一粒こぼして、彼は私の前から消えた。


ウソでしょ──ッ!


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