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あなたと×××
第8章 *あなたとウェディングベル*
それからどうしたのか、記憶はスッポリ抜け落ちていて気がついたら課に残っているのは私だけだった。

そういえば何となく「お疲れ様でした」「お先に」という皆の声を聞いた気もする。

私がボンヤリと、一夜のあやまち編が正夢だったのかな…などと考えていると、ドアが開いて冷たい外気を纏った鳴海君が帰ってきた。

「あ、待っててくれたんだ?」

くったくなく笑う鳴海君に、少女みたいに胸がキュンとなる。

この笑顔がこれからは私以外の人のものになるのかと思うだけで呼吸がうまくできない。

「鈴香?」

捨てられるくらいなら、いっそ私から別れを告げてしまおうか?




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