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第3章 会社でドキドキ

気まずくて視線を逸らす。

でも、
「鈴香さん」
すれ違いざまに小さく名前を呼ばれて顔を向けた瞬間…

チュッ

触れるだけだったけど、確かにキスされた。

「な、な、なに今…ッ！」

全身の血が沸騰しそうなほど狼狽える私に、
「続きはまた今夜」
とだけ囁き澄まし顔で去って行く。

誰？あれは誰ッ？
あんなの、私の知っている神宮寺君じゃない!!