この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
悪戯な思春期
第3章 王子様の刺客は忍者
「ふあぁ……っん……はぁっ」
 学校の中という背徳感も身を襲い、私は気づけば震えていた。
「ぁん……む……」
 永遠に思えるキスの後、離れた雅樹の口からは糸が引いていた。
 視界を支配する雅樹の瞳。
 普段は誰も目に留めない彼の藍の光が今、獰猛に私を突き刺している。
「やめ……て……?」
 涙声で懇願するが、雅樹の瞳から妖しい光は消えない。
(せめて、何か言って……?)
 瑠衣に助けを求めた。
 次に美伊奈が来るのを祈った。
 どちらも来ないと知って、恐怖に包まれる。

 俺は震える椎名が可愛くて仕方なかった。
 今もナニされるかビクビク待っている椎名が。
 きっと彼女は何もわかっていない。
 一昨日からあまりに無防備な姿を俺がどんな目で見ていたか。
 二度も唇を許した事実がどういうことか、理解の差は大きいみたいだ。
 昨晩は理性を保つのに必死だった。
 玄関でそのまま襲おうと本能が暴れてたのに、気がついただろうか。
 眩しい光に照らされて、少し残念な顔をした君に何度手を伸ばしかけたか。
 ベッドの前に行ったときは、既に興奮に支配されていた。
 服の裾をつかむなんて、可愛いことをするから、俺も手を出してしまった。
 「どうする?」って聞いたのは逃げ道をあげるため。
 だけど、君は逃げなかった。
 手遅れになるまえにチャンスをあげたというのに。
 キスだけで終えるつもりはさらさら無かったが、初めての反応につい見逃してしまった。
(蕩けた君をおいてくのがどれだけ辛かったかわかる?)
 さらに君は引き留めた。
 横のベッドが嫌でも目に付き、早く退散しなければと思ったのだ。

 昨晩は後悔した。
 家に着き、何気なく点けたテレビに映る瑠衣がいつにも増して遠く見えた。
『恋には臆病だよ。僕もね』
「そんな相手いらっしゃるんですかぁ」
 無邪気に訊く新人アナウンサーの手を掴んで『君とか?』と囁いた途端CMに入るという演出さえあった。
(一流……)
 そんな瑠衣を見て、椎名が欲しくなった。
 欲しくて堪らなくなった。
 でも、俺は椎名にとって知り合って三日間の男。
 痴漢に近い。
 自虐的に笑うと、俺はテレビを消した。
 自分のドッペルゲンガーを見るのは沢山だ。
 しかも、彼は成功者。
 頭が熱いまま寝た所為か、椎名の夢を見た。
 勿論ベッドで乱れる夢だ。

/100ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ