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【SS】目が覚めたら…?
第26章 【ピックアップ御礼】その日……。
 

「ん……」


 立たせられたあたし。

 身体の前からと後ろから、まるで挟むようにしてあたしの秘部にぬるりと擦れて進んできたのは、ふたつの肉棒――。


 ぬるぬると、あたしの蜜に滑るように、まるで触手のように蠕動しながら、ふたつの太くて硬い生き物が前後に動く。

 熱を生み出していく。


「ああ……」

「ん……っ」

「ぁ……すげぇ……っ」



 誰が呟いたのかわからない。恍惚とした喘ぎがひとつに重なり、あたしの目の裏がちかちかした。

 得も知れぬ感覚に仰け反れば、誰かが後ろから首元にかぷりと噛みついて、あたしの身体を支えながらも、その肉棒の動きを止めない。

 単調な動きをそれぞれが技巧を凝らすように、ごりごりとしたものを回すようにしてよりあたしの蜜に浸し、より深層を目指して、強く表面を擦っていく。
 
 ふたつの、タイプの違う不規則的なごりごり具合があたしの官能のうねりを強めていく。

 まるで抜き差しされているかのように、子宮を擦られている気分になって、膣のきゅうきゅうとした収縮が止らない。


 その時秘部の動きが一瞬止り、ふたりが小さく声を漏らしたのが聞こえた。


「今、自分のと掠っちまったな。変な気分。ナツ……いつもと比べてどうだ?」


 甘い甘い声の王子様。


「ん……気持ちいい。いつもより頑張れてる、よ……?」


 低い低い艶やかな声の帝王。


「俺は……、もちそうにねぇかも……ぁ……っ、こいつ反応がやべぇから。穴に引きずり込もうとして……くっ、ナツ、お前感度良すぎだろう。まるで鍛えてねぇぞ。中坊みたいに、はぁ、はぁっ、がっつきたくて仕方がねぇ」


「はは……っ、そりゃあ相手がしーちゃんだもの。だけど……波瑠兄のだってもうイキたくてパンパンで…痛いよ。破裂しそう。どこが遅漏? ふふふ、でもいつもの僕よりは、やっぱり長い……っ」


 ねぇ、逆転して聞こえるのはあたしの幻聴?
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