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【SS】目が覚めたら…?
第27章 【ファン感謝】白雪姫 ②小人(ナツ)
  

「皆お仕事熱心なのね」


「そうそう。僕働くの好きなの」

「朝は太陽が昇る前に起きて、夜は日付が変わる寸前まで働いてるの」

「お食事は1日3回、おやつは1日5回!! ちゃんと食べなきゃ倒れちゃうからね」

「僕達はお互いの仕事は干渉しないんだ」

「そう、自分のお仕事を精一杯、楽しく」

「休憩に入る時は、ハ○ホーハ○ホーって皆で歌うんだよ」


 あたしの身体をそれぞれがひっぱり、あどけない笑顔をみせながら、訊いて訊いてとばかりにそれぞれ勝手に話してくる。


「こんなにおうちが綺麗なのに、なんでそこまで勤労しないといけないの?」


「「「「「「それ、どうしてもいわないと駄目?」」」」」」


 途端に、一列に並んでブルブルとガタガタだ。



「あ、いいわ、言わなくても。ええと、ご家族の方は……ああ、答えなくてもいいわ、一列に並ぶだけでわかったから。ええと、身体が小さいのに随分と家具は大きいのは……そ、それも駄目なのね。そんなに恐怖に満ちた顔をしないで、ええと……そうね、じゃあ」


 なんだか幼い子供を虐めている気分になってしまったあたしは、


「だったら、一緒に住まわせてご一緒させて貰ってもいいかしら?」


「「「「「「勿論だよ、しーちゃん」」」」」」


 今度は6人が横一列、紅潮した頬ときらきらと輝く目を向け、声を揃えて、ぶんぶんと何度も頷いてくれた。

 過度にも思える熱烈な歓迎ぶりが嬉しい。


 あたしは、今まで必要とされている実感がなかったから。

 鼻の奥がつんとする心地を必死で抑えた。
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