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【SS】目が覚めたら…?
第27章 【ファン感謝】白雪姫 ②小人(ナツ)
 


「「「「「「駄目っ!!」」」」」」



 6人のナツが一斉に拒否する声が聞こえた。


「だ、だけど僕ならきっと、しーちゃんを喜ばせて……」



「あっち行けよ、クロ」

「僕達が出来ないのにお前に出来るもんか」

「お前夜伽の仕事もしないのに、しーちゃんの労(ねぎら)いの奉仕なんて出来るわけないだろう?」

「出張るなら、日頃働いてから言えよ」

「しーちゃんは僕のものだぞ」

「戻れよっ!!」


 ナツ達は、これは夜伽の"えっち"だと思っていないのか。

 懇願の意味すらわかっていないのか。


 だったら、あたしのこの火照る体を理解はしてくれない。


 こんなに切なく疼いた身体を。

 ああ、誰か……、この体の疼きを止めて。



「し、しーちゃん、辛いんだね……。僕……が、楽にしてあげる」


 嗚咽混じりのか細い声。



「これは僕のお仕事……」



 ああ、あたしの今の気持ちをわかってくれるのは――。



「「「「「「あ、こら、駄目だって、触っちゃ駄目っ」」」」」」



 全員がそう叫んだ時。


 爪先から頭に突き抜けるほどの、凄まじい刺激が全身を襲った。


 追って激しさを持つ、快感のうねり。


 なにこれ、なにこれ!!


「はっはっ、ああ、なにか来る。ああ、いやあああ、変になる、あああ、ああああっ」



 身体がぶるぶるして反り返り、目の裏に白い閃光がチカチカと飛んだ。


「大丈夫だよ、しーちゃん。僕がいるから、だから……イッて?」


 耳もとで誰が囁いたのか。

 あたしの指をぎゅっと握られた気がした。


 安心出来るその声音と温もりに導かれるように、



「ああ、イク、イッちゃう――っ」



あたしは果てに達した。

 豪快と思える程、一直線に――。



「お前、しーちゃんになにをしたんだよ!!」

「しーちゃんが動かなくなっちゃったじゃないか!!」

「しーちゃんを殺す気!?」



 違うの、あたしは、あたしは……。

 あたしは、ああ……幸せ……だから。



 薄れる意識の最後に聞いたのは、責め立てられたハナタレナツの泣き声だった。 

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