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衝動[完]
第4章 過去


――――…



「あの子は、」


窓の外、雲が流れていく様子をじっと見詰める祐がポツリ。



「生まれたばかりで両親を亡くし、親の愛情と言う物を全く知らずに育った。

真っ直ぐ育っていなくても誰にもあの子を責めることなど出来ないでしょう。

でも弥生は、分け隔て無く誰にでも優しく接し、明るく、少々元気過ぎるくらい元気に育っています。

三代目があの子を引き取って、あの子をどんな風に育てたのか……。
本当に…尊敬します。

弥生はいい子ですよ。」



今は亡き四代目を思いながら、一人呟いたのだった。


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