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キズアト
第7章 必然
目の前で立ち止まった静はゆっくりと指輪を外す。

「私、ずっと武君のことが好きでした」


――もし静さんがあんたと同じ気持ちだったとしても、今は旦那さんがいるんだよ?

脳裏に水原の忠告と泣きそうな顔が浮かぶ。
だけど俺はそれに気づかないふりをして、静の肩に手をかける。

「俺もだよ」




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