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フ・リ・ン ~年下の男の子と~
第6章 雨からのエスケープ

会社に行きたくない・・・。
誰にも会いたくない。
一人になりたい・・・。
再び開札に入る前に、子供が突然熱を出したので休ませてほしいと会社に電話を入れてから電車に乗って一駅分戻る。
そしてそこの駅ビルの2階にあるコーヒーショップに入った。
レジで温かいコーヒーとベーグルを一つ買ってから、外の景色が見渡せる窓辺のカウンター席に座ってボ~ンヤリとする。
七つの椅子が並ぶ両端にはスーツを着た男の人が座っていたから、カウンターのまん真ん中に人から離れてポツリと座って本当にボンヤリ。
頭の中にも感情にも何もなくて、ただ窓の外を見ているというか、目にただ風景が映っているだけ。
縦に細かく走る雨のカーテンの向こうで駅前のロータリーにバスが入ってきてそして出て行き、お客さんの乗らないタクシーが列を成している。
透明や黒や赤の色とりどりの傘をさした人達が地下鉄の入口に途絶えることなく入っていっては、定期的にまとまった人数の人たちがそこから吐き出される。
カップのコーヒーをすすり、チビチビとベーグルをちぎっては口の中へ運んでモグモグと食べる。
誰にも会いたくない。
一人になりたい・・・。
再び開札に入る前に、子供が突然熱を出したので休ませてほしいと会社に電話を入れてから電車に乗って一駅分戻る。
そしてそこの駅ビルの2階にあるコーヒーショップに入った。
レジで温かいコーヒーとベーグルを一つ買ってから、外の景色が見渡せる窓辺のカウンター席に座ってボ~ンヤリとする。
七つの椅子が並ぶ両端にはスーツを着た男の人が座っていたから、カウンターのまん真ん中に人から離れてポツリと座って本当にボンヤリ。
頭の中にも感情にも何もなくて、ただ窓の外を見ているというか、目にただ風景が映っているだけ。
縦に細かく走る雨のカーテンの向こうで駅前のロータリーにバスが入ってきてそして出て行き、お客さんの乗らないタクシーが列を成している。
透明や黒や赤の色とりどりの傘をさした人達が地下鉄の入口に途絶えることなく入っていっては、定期的にまとまった人数の人たちがそこから吐き出される。
カップのコーヒーをすすり、チビチビとベーグルをちぎっては口の中へ運んでモグモグと食べる。

