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甘いだけの嘘ならいらない
第10章 泣き虫な君には甘いだけの嘘を


「好きだよ。相手のせいなのに人のせいにも出来なくて、優しくて、すごく好きだ。報われなくてもずっと」

「北条、部長…」

「理紗が俺を好きじゃなくなっても、嫌いになっても。俺は、一生好きだから」


嫌いになんてなってやらない、と優しく細められた瞳に、たまらなく胸がつまった。


「あたしも、北条部長がすきでした。だけどもう、二度とすきなんて言いません。……あたしはもう、英士くんだけのものだから」


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