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誘淫接続
第6章 強制接続
 だとしたら、なぜだろうか?
 そもそも――どうして麻琴に素性を明かしたのだろうか?

 どんな事情にせよ、この関係が続くことは耐えられそうにない。
 翠に土下座して、やめてもらうよう懇願しようか――
 大金でも払おうか――
 いっそ――
 殺してしまおうか――

 ふと麻琴は、そんなことを考えてしまっている自分が怖くなった。
 どうしてこんなことになってしまったのだろう?
 見ず知らずの相手だと思っていたから自分の欲をさらけ出してきたのに、よりによって相手が翠だったとは。
 どうして――

 突然麻琴の腰がビクッ、とひくついた。
 「んあ……」
 貞操帯の淫具が動き出したのだ。
 麻琴はいつものように、咳き込んで漏れ出た喘ぎをごまかした。
 そして顔を上げ、さりげなく周囲を見回した。
 乗客が多いので姿を見つけることは難しいが、おそらく――
 同じ車両に翠が乗っている――。

 もう麻琴のスマホには遠隔操作のアプリは入っていない。動かせるとすれば翠だけだ。
 駅で待ち合わせだとか言っておきながら、翠は最初から同じ電車に乗って麻琴を責めるつもりでいたのだ。

 貞操帯の責め具は、正確で無感情なリズムを刻み、確実に快感を送り込んでくる。
 「っ……うぅ……」
 周囲の乗客は誰も麻琴を見てはいないが、全員の視線を一身に浴びているような気になる。

 乗客の大半は手にしたスマホの画面をうつむいて見ているが、実はその画面には麻琴のスカートの中を真下から写した動画がリアルタイムで流れているのではないだろうか。
 ヌメヌメとした質感のラバーと、その真ん中の穴から漏れる牝の汁、それが太ももを伝って少しずつ流れていく様子を全部見られているのでは――。
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