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サイドストーリー3
第14章 キスの花束を
「森川。例の書類だけど・・・って新卒か?」
「・・・はい」
「部長。今プリントアウトします。新卒の、森川です。弟なんです」
「あぁ、海外に配属予定の?うわさは聞いてるよ。
就職試験、ダントツだったんだってな?」
そう笑った顔はいやな男じゃなかった。
「頑張れよ。何かあったら言って来い」
そう言って部の中に帰って行った。
「あのな。紗江子とのことは男と女のことだ。
お前には関係ない。まして仕事に持ち込むな」
「これから社会人になって理不尽なことなんか山ほどあるさ。
人間的に良い奴が出世するわけじゃない。
嫌な奴が上司になることだってある。
でもそれが会社だ。お前ももう学生じゃない。
このまま研修に戻って頭を冷やせ」
「・・・すみませんでした」
兄貴の言うとおりだ。
俺の軽はずみな行動で
紗江子さんを悲しませるところだった。
仕事で見返せばいい。
頑張ろう。
俺はそのまま新人研修に戻った。
END***
「・・・はい」
「部長。今プリントアウトします。新卒の、森川です。弟なんです」
「あぁ、海外に配属予定の?うわさは聞いてるよ。
就職試験、ダントツだったんだってな?」
そう笑った顔はいやな男じゃなかった。
「頑張れよ。何かあったら言って来い」
そう言って部の中に帰って行った。
「あのな。紗江子とのことは男と女のことだ。
お前には関係ない。まして仕事に持ち込むな」
「これから社会人になって理不尽なことなんか山ほどあるさ。
人間的に良い奴が出世するわけじゃない。
嫌な奴が上司になることだってある。
でもそれが会社だ。お前ももう学生じゃない。
このまま研修に戻って頭を冷やせ」
「・・・すみませんでした」
兄貴の言うとおりだ。
俺の軽はずみな行動で
紗江子さんを悲しませるところだった。
仕事で見返せばいい。
頑張ろう。
俺はそのまま新人研修に戻った。
END***