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サイドストーリー3
第17章 夢を見るころ②
「花ちゃんの事が心配なら、待つよ」
「・・・・え?」
「無理やり結婚したいと思ってる訳じゃないよ」
「・・・・うん」
「束縛したいと思っている訳じゃないんだ」
「でも、俺がそう思ってることは覚えておいて」
「うん」
ぎこちない笑いしか出来ない私を見て
篠塚さんは安心させるように笑いかけてくれた。
「じゃぁ。これだけは受け取って」
そういって私の左手の薬指にシンプルなデザインのダイヤをはめてくれた。
「夢のイメージで、それだ。と思ったんだ」
私は今までなんの装飾もなかった指に綺麗にはまった指輪を見て
「あぁ。これがこの人の優しさなんだ」と思えた。
「来年。花が卒業するまで待ってくれる?」
「夢?」
「それまでは一緒にいたいの」
「・・・うん」
「そうしたら、篠塚さんのお嫁さんにして」
「慶輔」
「え?」
「夢も篠塚になるんだから。そろそろ名前で呼んでよ」
「――っ!」
今まで見た事もないような笑顔の篠塚さんがいた。
「け、慶輔」
「ん?」
「好き」
慶輔は、はーっと大きく息を吐き出して
「まいったな。想像以上に嬉しい」
と、思わずこぼれる笑顔のまま宙を仰いだ。
END*****
「・・・・え?」
「無理やり結婚したいと思ってる訳じゃないよ」
「・・・・うん」
「束縛したいと思っている訳じゃないんだ」
「でも、俺がそう思ってることは覚えておいて」
「うん」
ぎこちない笑いしか出来ない私を見て
篠塚さんは安心させるように笑いかけてくれた。
「じゃぁ。これだけは受け取って」
そういって私の左手の薬指にシンプルなデザインのダイヤをはめてくれた。
「夢のイメージで、それだ。と思ったんだ」
私は今までなんの装飾もなかった指に綺麗にはまった指輪を見て
「あぁ。これがこの人の優しさなんだ」と思えた。
「来年。花が卒業するまで待ってくれる?」
「夢?」
「それまでは一緒にいたいの」
「・・・うん」
「そうしたら、篠塚さんのお嫁さんにして」
「慶輔」
「え?」
「夢も篠塚になるんだから。そろそろ名前で呼んでよ」
「――っ!」
今まで見た事もないような笑顔の篠塚さんがいた。
「け、慶輔」
「ん?」
「好き」
慶輔は、はーっと大きく息を吐き出して
「まいったな。想像以上に嬉しい」
と、思わずこぼれる笑顔のまま宙を仰いだ。
END*****