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サイドストーリー3
第18章 夢を見るころ③
あたしもガバッと起きて夢ちゃんと向かい合った。

夢ちゃんはしばらく独り言をぶつぶつ言って
何やら考えているようだった。

「本当に好きなの?あの駿よ?あの駿を好きなのね?」
「うん。好き」
「あの駿よ?間違えてないよね?あの駿のことだよ?」
「うん。駿ちゃんが好きなの」
「・・・・」

夢ちゃんは笑いながらあたしの髪をくしゃっとして
「モノ好きな子ね!」と笑った。

「私に任せておきなさい。同棲させてあげるわ」
「・・・え!」
「一緒に住みたいでしょ?花は料理が得意なんだから。
バカみたいに仕事して疲れてる駿にご飯を作ってあげたら
あんな奴イチコロよ!」
「そうかな?」
「そうよ。あんな単純な奴。美味しいご飯ですぐに花のモノになるわよ」
「そうかなぁ・・・?」

「お姉ちゃんに任せなさい!」

あたしたちは昔から名前で呼び合っていた。
夢ちゃんが自分の事を「お姉ちゃん」と呼ぶ時は何か企んでいる時だ。


それから。
夢ちゃんと篠塚さんは結婚式を迎え。
あたしは夢ちゃんのシナリオ通りに駿ちゃんと暮らすことになった。

夢ちゃんのシナリオを聞いた篠塚さんは苦笑いしていたらしい。

そして、今日も駿ちゃんはあたしに夜中のキスをしに来る。

「夢。ごめん」
その言葉の意味を知るのは、もう少し後の話。


END******



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