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サイドストーリー3
第19章 出会いは必然に②
今日は横浜ホールディングの広報部と打ち合わせだ。
昼前に終わったら陽菜を誘ってランチに行こう。

そんな風に思って透明のパーテーションで仕切られた
エントランスのソファーで担当者と打ち合わせをしていた。

その時「やったね!あそこの契約が取れたのは大したもんだよ!
正式契約が終わったらお祝いしよう!」と
大きな声で陽菜が年下の部下らしい男とエントランスに入ってきた。

バン!とお祝いついでに男の背中を叩いた陽菜に思わず笑いがこみ上げた。
陽菜らしいな。

そんな俺を見て、打ち合わせ中の若い方の男が
「うちの半田です。男顔負けのイイ仕事をするんですよ。
性格もさばさばしてるし。見た目もちょっとイイ女でしょ?」と
俺に自慢げに話し出した。

その言葉に一瞬きょとんとして、ああ、こいつ俺と陽菜のこと知らないのか。と
「そうですね」と笑いながら返事をしたら

「すみません!」と
同席していたヤツの上司が立ち上がって頭を下げた。

その姿に苦笑して「気にしてません」と、座るように促した俺との会話に
「?」の若い担当者に

「半田と俺は付き合ってるんですよ」と
ニッコリ笑って教えてやった。

陽菜の悪口を言われたわけじゃない。
褒め言葉は、俺と付き合っていると知らなかったんだから本心だろう。

が・・・・
その本心がなんだか気に入らなかった。

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