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サイドストーリー3
第27章 恋心あれば水心②
布団の中で不安になっていると
部屋がノックされて、「のぞみ」と山田さんの声がした。

なに?なんで家に山田さんがいるのよ!
「上がってもらったわよー」なんて呑気なお母さんの声が聞こえる。

「何かあった?」
ベッドのまくら元に座りこんで薄暗い中で私に話しかける。

「仕事で何かあったか?」
ううん・・・
私は静かに無言で首を振る。

「また村上にいやなことされたか?」
ううん・・・

「じゃぁ、どうした?」
「私、今日・・・・・・・・3階にいたの」
山田さんには隠し事をしても無駄だ。

「3階?・・・あ・・・ぁ。もしかして聞いた?」
うん。
「大丈夫。のぞみが心配することじゃないよ」
「でも!」
「聞いてたんなら分かるだろ?
俺はのぞみ以外は他の誰の事も1ミリも好きじゃないよ」
「うん」
「のぞみだけ。心配させてごめんな。大好きだよ」

そういって笑いながら私の涙を拭きとってくれて。
キスをしそうになった時に・・・

「あら。ごめんなさい」
お母さんがお茶を持ってきてくれて開けっぱなしのドアから声をかけた。

「お母さん、タイミング良すぎです・・・」

と、うなだれた山田さんがちょっと可愛かった。


END******

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