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サイドストーリー3
第32章 悠久の恋の果てに
「美緒、何やってるの?」

日曜日の午後。
うちに来ていた美緒がハッと気づいて何やら手帳に書きだした。
俺はコーヒーを淹れながら見ていたんだけど、あまりの熱心さに苦笑いして聞いてみた。

「昨日の夢で、昔、占いで遊んでいたのを思い出して。
結果がどうなったのか気になって、やり方を思い出しながらもう1度占ってみようと思ったんです」

美緒はたまに前世の夢を見るようになった。
少しずつ。細かいところまで夢で思い出すようになった。

「へぇ・・・占いねぇ」

コーヒ―をテーブルに置いて、手帳を覗きこめば
俺の前世の名前と、美緒の前世の名前が書いてあって何やら画数から計算していた。

「馨とみさを?」
「はい。夢では結果が途中で」
「あのさ・・?それって今占って意味あるのか?」

前世の相性を今更占っても意味ないだろ?

「今を占えばいいんじゃないの?」
「今、ですかぁ~・・・」
そう言いながら、書く手を止めないって事は、占いの結果を知りたいんだな。

「占ってよ。今の俺たちを」
「う~ん・・・・」
乗り気じゃないな。

「まさか、俺の名前知らないの?」
「し!知ってますよっ!」
「ふ~ん。じゃぁ占ってよ」
「・・・・・」
「知らないんだろ・・・?」

「薫さま・・・です」

「は?」

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