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翻弄の果てに
第9章 環と祥子
数日後、祥子の休みの日。



環は、祥子の家を訪ねた。

『こんにちは、祥子さん。』

『お待ちしてました。こんな狭いところですが、どうぞ、入ってください。』



手土産のケーキと、祥子が入れたエスプレッソ。


『どう?気持ちは落ち着いた?』

『はい。大丈夫です。じゃなかったら、環さんを迎えたりできませんから(笑)』

そこには、明るい笑顔の祥子がいた。


『今日はね、私と悠太の24年と、私の26年のお話を、祥子さんにしたくて来たの。』


『はぁ?』

『でも、その前に、祥子さんの気持ちを聞かなければね。』


『環さん!温泉旅行しませんか?一、二泊で。』

『え?えぇ、いいわね(笑)』

『じゃあ、その時に話してください。』



二週間後、二人は、海沿いの温泉地に居た。



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