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翻弄の果てに
第15章 女。未来(みく)
『喉、渇かない?』

『渇いた。』

力はビール、未来は水を飲み、喉を潤した。


『落ち着いた?』

『うん。でもまだドキドキしてる。』

『どうだった?』

『やだ…恥ずかしい…』

『じゃあ、これで終わりにする?』

『…え…ぃや…!』

『じゃあ、教えて。どうだった?』

『ドキドキバクバクして…キスに蕩けて、そしたら、躯が凄く熱くなって……』

『不快だった?』

『逆。物凄く快感?だった。でも………』

『でも?』

『襲ってきたの。何か凄いのが。ブラックホールに落ちてくみたいな…そう、躯がカーッて熱くなって、すぐに温度が急激に奪われる感じ…かな…』

『ふ〜ん、またそんな感じになるの、嫌?』

『たぶん…嫌じゃない、と思う…』

『おっぱい、感じてたね!』

『ぁっ…!漏らしちゃう!って。』

『違うでしょ?愛液だよね?知ってるよね?』

『う…うん…』

『自分でしたことは?』

『無いの……』

『ほんとに?!』

『なんか、しちゃダメって気がして。』



気持ちは、どこまでもウブで、躯はどこまでも貪欲な未来。
力の好奇心は、ますます未来に注がれた。


『俺が、未来の隅から隅までを知り、そして、未来が俺の隅々を知る。まだまだ、未来は交わりの入口に立っただけ。これからだよ、未来。』


腕枕の未来に口づけた。


『電気……消して…』




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