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翻弄の果てに
第4章 穏やかな日々
『悠ちゃん。これ、重たくて…』

『あいよ!お安いご用さ(笑)』

大根やジャガ芋、カボチャなど、おばさん達には重たくて、店内に持ち出すカートに乗せるのが一苦労なのだ。

若い男は、つまり俺は、重宝がられ、いつしか、みんなから可愛がられ、溶け込んでいった。

しかし、俺は店にはなるべく出ず、裏方の仕事を好んでしている。
接客とやらが苦手で、入った当初から店長に頼んでいたのだ。


一方、姉さんは、たまに農協に出勤するだけなのに、既に噂になっていて……

農協に行って、姉さんに会えるといいことがある、とか、「福の神」扱い。

『今日は居ないの?』

『居るけど、今は道の駅に出向中(笑)残念だったのう、わっはっは。』

『うーっ、残念!』

そんな感じだ。



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