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幼馴染と発情期
第15章 王様と私



突然過ぎてどう対応したらいいのかわからない…。


緊張しながら案内された場所に行くと叔母さんと、お城に来るにしてはだらしない格好をしたふくよかな男の人がいた。

あまりお風呂に入らないのか、ツンと鼻を刺すような臭いがする。


「あ……えっと…お久しぶりです」

「お久しぶり。」

「うっはぁ!やっぱり町で見掛けたのエマだったのか!」


男の人は私の事を知ってるみたいだった。


「ママ、俺の嫁コレでいいや」


???


あ…この男の人…。
叔母さんの息子さんだ。そういえば小さい頃髪の毛とか引っ張られたりしてくるから苦手だったなぁ。


「じゃあ決まりね。エマ、このままうちに行くわよ」

「へ?ちょ…ちょっと待ってください…何が何だか…私、仕事もありますので突然困ります!」


私は叔母さんに腕を掴まれて連れて行かれそうになる。


「うちの息子の嫁になるんだよ!今まで好き勝手やらせてやったんだから言う事聞いてもらうよ!あー全く細い腕だねッ!こんなんでうちの手伝いが出来るのかしら。」

「ご婦人!エマはうちの大切なメイドですので勝手に連れ出されては…」

「うるさいわね!エマをどうしようが、エマの唯一の親戚の私の勝手だよ!自分の家で預かってる子を連れて帰って悪い事はないわよね!エマ!ホラ!早く来るんだよ!」


私がお嫁さんに?

そんな…


「あ…あのッ…行く前に一度アラン様に会わせてください…」

「許すわけがないだろ!こっちは貴重な時間割いてわざわざ来てるっていうのに!」


私の願いも虚しく、そのままお城を連れ出されてしまった。
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