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向日葵を君に…
第12章 不安
「結花さん?あのさ…そろそろ名前で呼んで欲しいなぁ…なんちゃって」
「…退院したらね」
本当は意識が戻ったらと、思っていたのにタイミングを逃してしまった。
キッカケがないと、なんだか恥ずかしい。
穂高の事を名前で呼ぶというのは、なんだかすごく特別な気がする。
「退院したらぜっったい!何がなんでもだからな?名字で呼ばれても反応しないから!」
「やけに必死だね?」
「だってさ…俺、告白するとき結婚を前提に付き合ってくださいって言ったし」
「言ってたね」
「将来結婚して、結花が穂高になっても俺の事穂高って呼んでたら変じゃん」
「ふふっ…そんな先の事考えてたんだ?」
「入院してからボーッとしてる時間多いからさ、色々妄想してんの」
「わかった。ちゃんと呼ぶから…他の女の人に先に呼ばせないでね?」
「当たり前じゃん!よし!ちゃっちゃと退院しないとな」
今日看護師さんに呼ばれそうになったのとかわかってるのかな…。
1日も早く退院してね。